• [公開日]2019/02/12

M&Aを終えて

今日は、ある会社ともう1社の、M&Aの成約式でした。

写真_M&A成約式

業務上知り得た秘密であるためここに詳細を書くことはできません。
ですが、譲受側のA社長が「記事にしていい」と仰ってくれましたので、正式な許可を取った後に、また、譲渡側のB社長の意向も確認した後に許される範囲で投稿したいと思います。

今回は限られた範囲で。

 

今日はとても素晴らしい成約式でした。

会社が存続・発展していくための新たなスタートとも言える場で、感動のシーンもあり、なかには涙を流す人さえいました。

双方の社長、M&Aアドバイザー、司法書士など参加者が多く、また、式の内容が重要物品授受や決済など厳かなものであるがゆえに、最初こそ全体的に固い雰囲気で始まりました。

ですが、譲受側のA社長の計らいもあり、それも段々と和んでいきました。

B社長がM&Aに至ったワケ

譲渡側のB社長は、5年以上も前から経営を引き受けてくれる相手を探していたそうです。

公的機関にも依頼したそうですが、全く引き受け先が見つからず。

B社長の会社は決して業績が悪いわけではありません。

ここ数年はずっと黒字ですし、自己資本比率は約55%、借入もほとんどありません。

無駄な経費を使わず、その分を少しでも従業員に還元しようと自分の役員報酬を抑え、真面目に、そして懸命に経営してきた社長です。

ですが、後継者がいません。

厳密にいえば、ご子息ご息女はいるものの、ご子息は不慮の事故に遭い会社を引き継ぐことが難しく、また、ご息女は主婦であるがゆえ経営者になることは難しい。

従業員も検討しましたが、本人の希望などもあり、引き継がせることができない。

 

社長は、このまま会社を清算するしかない。。

そう考えていたそうです。

たまたまM&A会社を知る

そのようなときに、全国展開しているM&Aアドバイザリー会社と出会います。
※このエピソードも面白い話なのですが、今は書けません。

当初は「どうせダメだろう」と社長は思っていたそうです。

それが昨年の9月。

 

そこから、引き受け手としてふさわしい企業を探すべく、厳重な情報管理のもと広範なネットワークを駆使して企業をリストアップ、打診していきます。

「事業を引き受けて欲しい会社がある。財務内容は健全で、社長も大変真面目な方です」

そのような情報が当社に入ってきたのが昨年の10月末。

当社で上記のA社長に早速連絡し、提案します。

そして成約式

それから様々な交渉、DD、調整等を経て、M&Aとしては約3ヵ月という割と短期間で、無事に今日の成約式に至ることができました。

写真_M&A成約式

成約式では、病気で療養中のため今日は来られなかったB社長の奥さんからの手紙が読み上げられました。

そのなかに

「何年も何年も検討して、もう会社を潰すしかない。もうダメだと思っていました。ところが、諦めかけていたときにこういったお話を頂戴できて、無事に今日を迎えられて、本当に本当に嬉しく思います」

という言葉がありました。

その言葉を聞いていたときのB社長の表情は忘れられません。

後継者不足は社会問題

最近はテレビや新聞でもよく取り上げられるので周知のことでありますが、帝国データバンクの「後継者問題に関する企業の実態調査(2017年)」によれば、企業の66.5%、実に3分の2にもあたる企業が後継者不在という状況に陥っています。

とあるM&A会社によれば、とりわけ年商10億円以下の企業のうち約70%には後継者がいないということも言われています。

後継者がいなければどうするか、選択肢は廃業(清算等)するか、第三者に譲渡するか、IPOする、この3つしか選択肢はありません。

ですが、通常の企業はIPOは無理でしょう。

とすると廃業か第三者に譲渡するしかない。

しかしながら、廃業してしまうことは、そこで働く従業員(と、その家族)、取引先、地域経済にとって大変なデメリットです。

さらに清算を選択した場合、企業が保有していた在庫や土地は半値、建物や機械は0と評価されることも珍しくなく、その分(資産の処分)で借入金の返済をまかなえず、清算したとしても債務保証している社長自身が今後も借入金を返済していく…なんて状況すらあり得ます。

 

親族内承継、そして社内承継。

当然、まずはそこを検討される方が多いかと思います。

個人的にはそれができるならそれが一番だと思います。

一方で、保証の問題や、後継者候補の資質不足、やる気の問題、社内環境、将来の事業性などから、早い段階から第三者への譲渡も選択肢の一つに入れておくに越したことはありません。

時間もかかります。

かつては「身売り」や「マネーゲーム」といったマイナスイメージを持たれることも多かったですが、そうではありません。

今回の件もそうです。

M&Aは企業が継続・発展していくための事業戦略、一つの選択肢です。

まだまだ事業を継続していけるにもかかわらず、後継者がいないという理由で企業が無くなってしまう。

そうならないように、私自身もなにかしらの形で企業の継続・発展に貢献していきたいと思います。

起業に向け一言

起業手段として、廃業予定の人から継ぐのもアリ!

   

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