• [公開日]2019/07/03
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ウナギ高けー!価格高騰の理由はシラスウナギの減少だけじゃない!?

ウナギ一切が4,000円・・・
二切乗せようもんなら安くても7,000円超え・・・

ウナギは好きですが、一昨日の料亭と同じで、自分のような庶民にとってはそう軽々しく食べられるものではありません。

5年ほど前は同じ店でも一切3,000円を切る程度で食べられた記憶がありますが、ここ数年の値段の高騰は凄まじいものがあります。

ウナギのニュースはよく目にしますが、自分なりに腹落ちさせるため(ウナギを食べることを潔く諦めるため笑)、ウナギについて整理します。

ウナギが高いのはシラスウナギの採捕量減少が要因?

水産庁のデータによれば、ニホンウナギの稚魚であるシラスウナギの採捕量は、2003(平成15)年に24.4トンであったのが、2013(平成25)年には5.2トンにまで減少。

その後採捕量は増えたものの、直近の2019年(令和元年)には再び3.7トンにまで落ち込んでいます。
※2002年までは漁業・養殖業生産統計年報によるデータ、2003年以降は水産庁調べ(池入れ数量-輸入量)

水産庁データをもとに筆者作成

なぜシラスウナギは減っている?

結論としては、明確にこれだ!という原因は明らかではないようです。

専門家の間では

  • 海洋環境の変動
  • 親ウナギやシラスウナギの過剰な漁獲
  • 生息環境の悪化

が指摘されているそうですが、どれが主要因なのか、どの要因がどの程度の影響を及ぼしているのかということは現時点では定かではありません。

養殖できないの?

現時点では商業レベルでの完全養殖(大量生産)は難しいようです。

その理由はニホンウナギの生態にあります。

出典:水産庁「ウナギをめぐる状況と対策について」

ニホンウナギは卵から孵化した後はレプトセファルスと呼ばれる幼生を経て、変態してシラスウナギ、成魚へと成長していきます。
(卵→レプトセファルス→シラスウナギ→成魚)

ニホンウナギの繁殖場が日本から約2,000km離れたマリアナ諸島付近の海域であることが分かったのは近年で、孵化後は海流に乗って台湾や中国、韓国、日本を回遊し、成魚になって産卵する頃にはマリアナ海溝に戻っていきます。

上記の図の通り、レプトセファルスからシラスウナギになるまでの生態についてはまだまだ不明なことが多く、何を食べるのかもよく分かっていないため、この間(孵化してシラスウナギになるまでのレプトセファルスの時期)の成育が困難であるが故に、完全養殖が難しいと言われています。

シラスウナギが減っている!じゃあ養殖して増やそうぜ!
そうは思っても、なかなか実現が難しいようです。。

絶滅危惧種に指定

ニホンウナギは、環境省によって2013(平成25)年に絶滅危惧IB類としてレッドリストに掲載されました。

絶滅危惧 IB 類とは、「絶滅危惧ⅠA類ほどではないものの、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種」と定義されています。

翌2014(平成26)年6月には、国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧IB類としてレッドリストに掲載されます。
なお、同じく2016年11月にはアメリカウナギも絶滅危惧IB類として掲載、この時点でヨーロッパウナギは既に絶滅危惧IA類として掲載されています。
参考:消費者庁「絶滅危惧種のニホンウナギ」

シラスウナギの仕入れ価格が高騰!

シラスウナギの採捕量減少に加えニホンウナギが絶滅危惧種に指定されたことも相まって、シラスウナギの価格は高騰していきます。

うなぎ丼の価格は、シラスウナギの『養殖用池入れ価格』で決まるといえます。
10年前、2008年当時のシラス価格は、1kg当たり10万~80万円。
当店が生きた成魚を仕入れる活鰻価格が1kg当たり1850円で、ウチの店は、うなぎ丼(並)を2100円(税込み)で提供しました。
それが、2010年から4年間、第一次シラスウナギ大不漁が起き、シラス価格は30倍までに暴騰。
活鰻価格も3倍に高騰しました。
このため当店も2014年にはうなぎ丼を3300円、さらに2015年には3500円に値上げせざるを得ませんでした。

出典:PRESIDENT Online「4000円でも赤字覚悟”うな丼”が高いワケ」

価格高騰の理由はそれだけではない?

ところが、シラスウナギの価格が高騰している理由はそう単純なものではないようで、『資源の不足』や『絶滅危惧』といった言葉をだしに消費者はついてくると値上げして利ざやを得る『絶滅危惧ビジネス』が行われているといった指摘をする報道もあります。

NHK NEWS WEB 「“不漁”のうなぎ 実は余ってる?」

この報道では

関係者によると、うなぎの出荷価格は、稚魚の価格と相場観に基づいて一部の主要な問屋や養殖業者が決め、全国の養殖業者が従う構図となっている。

とも指摘されています。

んー、まぁこういったことはウナギに限らず他でもありそうとは思いますが。

まとめ

  • 理由は明確ではないものの、シラスウナギの採捕量は減少基調にある
  • ウナギを商業用に完全養殖(大量生産)することは容易ではない
  • ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されたこともあって、シラスウナギの仕入れ価格が高騰している
  • その他業界特有の事情もシラスウナギ価格高騰の要因になっている可能性が指摘されている

自分が願うのはただ一つ!

水産研究・教育機構さん!完全養殖を実現してくれー!

起業に向け一言

シラスウナギの餌を開発できたら一攫千金かな…笑

   

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